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【第92回】男爵・若槻首相(Baron, Prime Minister, Wakatsuki)《其ノ五》―出雲国・松江紀行《4/4》(松江市雑賀公民館|松江城地選定の地 床几山)―

※本稿内容は筆者の個人的見解であり、筆者所属組織(現在および過去)の公式見解を示すものではありません。

(【第91回】から続く)

⇧「天神川」北側の JR 松江駅に近い「寺町」周辺

①松江市雑賀町と雑賀公民館

松江市雑賀町(さいかまち)は、その名の通り「雑賀衆」(=鉄砲衆)が居住していた町である。今から約400年前に堀尾吉晴公が松江の城下を守るため、紀州国(和歌山)から、戦国時代に活躍した雑賀衆の鉄砲隊を居住させたことに始まる。松江市中心部にありながら藩政時代の面影を残し、東西南北に条理の道筋をもち道幅は2間が標準。同地区南側には堀尾公による松江城選定の地となった「床几山」(しょうぎさん/標高約41m)がある。

雑賀地区は、鉄砲足軽の居住区であったため江戸末期から明治初期にかけて20を超す寺子屋や私塾があり、「雑賀魂」と呼ばれる向学心の気風をもつ地域でもあった。「雑賀公民館」 雑賀公民館 は、明治の初めにあった私塾「博審学舎」(はくしんがくしゃ)(※1)の跡地に建っている。2017年(平成29年)9月には「松江先人記念館」「雑賀教育資料館」が開館した。同地区の出身者には、第25・28代内閣総理大臣の男爵・若槻禮次郎公や、大日本體育協會 第2代会長や国際オリンピック委員会(IOC)委員で知られる岸清一博士などがいる。両者は同公民館に隣接する「松江市立雑賀小学校」(下記)の卒業生でもある。

⇧明治の初めにあった私塾「博審学舎」跡地に建つ「雑賀公民館」

②松江市立雑賀小学校

松江市立雑賀小学校 松江市立雑賀小学校

⇧小学校玄関正面には「雑賀魂」を象徴するライオン像が設置

③床几山(堀尾公 松江城地選定の地)

「床几山」(しょうぎさん) 松江観光協会 - 観光スポット|スポット情報 は、松江城地選定の地として知られる。関ヶ原の合戦で功績を挙げた戦国武将・堀尾吉晴・忠氏親子が当地で床几に腰掛けて眼下を眺め、水運と防衛上の地形の良さから松江開府を決意し、現在の城郭がある亀田山を城地と定めたとされる。床几山には堀尾吉晴公をはじめ松江に所縁ある先人たちの顕彰碑が立つ。また若槻禮次郎公の内閣総理大臣就任を機に、その業績を顕彰して、1935年(昭和10年)同公生誕の地に近い床几山上に銅像が建立された。そして山上に向かう道は「若槻道」と呼ばれている。

⇧「床几山」入口に近い「元内閣総理大臣 若槻禮次郎生誕地」石碑

⇧「堀尾吉晴 忠氏公 城地選定之地」石碑

(※1)博審学舎:教育者・永田穂積(ながたほづみ)が1885年(明治18年)当地で開いた庶民教育の塾で、後に法律講座を開設、県の官吏養成に助力

※参考文献

若槻禮次郎(自伝)『古風庵回顧録』、読売新聞社、1950年

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著者プロフィール

有田 仁(Jin Arita)

1966年(昭和・丙午)大阪府堺市生まれ。有田アセットマネジメント代表取締役。大阪工業大学大学院 知的財産研究科修了。NTT(日本電信電話) グループ・髙島屋等で勤務の傍ら、専攻分野(知的財産・国際標準化)の研究発表と、在日・米国関連団体(米国商工会議所・Cloud Security Alliance)等の活動に従事。研究論文に「自動運転システムにおけるクラウドネットワークの通信遅延条件(共著)」(日本知財学会 2016年)「クラウドセキュリティ技術分野の知的財産戦略に関する研究」(大阪工大院・紀要 2016年)等。

百舌鳥古墳群近傍に生を受け、外祖母の先祖は江戸初期より代々、出雲国・松江藩(松平家)に禄を食む。昭和改元時の宰相で重臣として昭和天皇を輔弼した若槻男爵は遠い姻戚。国際オリンピック委員会(IOC)委員で貴族院議員の岸清一博士は親戚筋。連載コラム「時論」では社会の諸相を週次で論じ、還暦を迎えた己(おのれ)の人生を総決算。日本(対欧米)の歴史観・伝統的価値観の視座で、平成・令和社会への違和感を問う。要介護5(Dementia )の母に五感で接し、当社海外渉外顧問の Wolf(脳神経学博士・心理学専攻)もこれに寄り沿う。その内助の功もあり、過去の歴史と現在の政治社会思想を扱う2026年春の上梓に向け、現下は取材と執筆の日々。座右の銘は「温故知新」「和魂洋才」「古今東西」。

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