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【第91回】男爵・若槻首相(Baron, Prime Minister, Wakatsuki)《其ノ五》―出雲国・松江紀行《3/4》(『ばけばけ』の舞台/小泉八雲記念館・旧居)―

※本稿内容は筆者の個人的見解であり、筆者所属組織(現在および過去)の公式見解を示すものではありません。

(【第90回】から続く)

2025年(令和7年)後期放送で現在好評を博している NHK 連続テレビ小説『ばけばけ』(主演:髙石あかり・Tommy Bastow) ばけばけの最新情報 - NHK ばけばけ - 動画配信 | NHKオンデマンド 。このドラマの主人公(男女)のモデルは、明治期松江の作家・小泉八雲(こいずみやくも|Lafcadio Hearn)(※1)とその妻・セツ。

①小泉八雲記念館

小泉八雲記念館 小泉八雲記念館 | Lafcadio Hearn Memorial Museum は、1年3カ月を松江で過ごした小泉八雲に関する収蔵品を展示した記念館。武家屋敷が建ち並び、江戸時代の城下町風情が残る「塩見縄手」(しおみなわて)の通り沿いで「小泉八雲旧居」の西隣にあり、木造平屋建て和風造りの建物。大日本體育協會 第2代会長や国際オリンピック委員会(IOC)委員で知られる岸清一博士をはじめ、八雲に所縁ある人物や愛弟子たちの募金活動による寄付金で、1933年(昭和8年)に建設、開館された。現在の建物は1984年(昭和59年)に改築された2代目で、最初の建物はドイツのワイマールにあるゲーテ記念館を模した洋風建築であった。主な著作の初版本や直筆原稿、書簡、八雲が愛用していた遺品など、貴重な収蔵品は1,000点以上で、そのうち約200点が展示されている。左目を失明し、右目が強度の近視だった八雲が原稿を書くため特注した脚の長い机、常に携帯していた望遠鏡、来日時に着ていたスーツ、妻・セツの英単語覚え書き帳なども展示されている。館長は小泉凡(こいずみ・ぼん)氏(小泉八雲曾孫)。

⇧記念館内は撮影禁止

②小泉八雲旧居

小泉八雲旧居 国指定史跡 小泉八雲旧居(ヘルン旧居) | Lafcadio Hearn's Former Residence は、1891年(明治24年)年6月、小泉八雲が妻のセツとともに転居し、熊本に赴くまでの約5ヶ月を過ごした場所。八雲は美しい庭を特に気に入り、帰宅すると和服に着替え、三方(南・西・北)の庭を眺める至福の時を過ごした。また植物を愛で、虫や動物たちを慈しみ、五感で感じるこの庭の魅力を著作「日本の庭」(『知られぬ日本の面影』内)の中で豊かに表現している。当屋敷は、もともとは松江藩士・根岸家の武家屋敷であったが、家主の根岸干夫(ねぎしたてお)氏が、庭のある侍階級の屋敷への居住を希望する八雲に貸与することとなった。長男の磐井(いわい)氏は島根県尋常中学校、熊本第五高等中学校、東京帝国大学で八雲の指導を受けた教え子で、後に小泉八雲記念館設立などにも尽力した。

⇧南向きの庭に存在感を放つ百日紅(さるすべり)の木、ドラマ『ばけばけ』でも窺える景観

⇧北向きの庭と池に映える障子、ドラマ『ばけばけ』でも窺える景観

⇧強度の近視だった八雲が原稿を書くため特注した脚の長い机(複製品/原物は記念館内に所蔵)、ドラマ『ばけばけ』でも窺える景観

③松江歴史館

松江歴史館 松江歴史館 – 松江城東隣・松江の歴史を紡ぐ場所 -|年間を通して様々な特別展や企画展を開催している歴史博物館です。 は、松江城の東側、堀川沿いに建ち、江戸時代には松江藩の家老屋敷が建ち並んでいた場所にある。現在は、松江市の伝統美観保存区域に指定されており、武家屋敷や小泉八雲記念館、小泉八雲旧居などにも近い。外観は武家屋敷を想起させる和風の造りで、外壁は松江城の堀や櫓にも見られる「漆喰(しっくい)塗り」と「下見板張り」。屋根には約6万枚の「いぶし瓦」が載る。常設の基本展示室では松江城と城下町の形成をはじめ、松江藩の歴史・文化、城下の人々の暮らしなどを資料や映像、模型で紹介。また松江城天守を借景にした日本庭園や、伝利休茶室、松江藩家老朝日家長屋を備えている。

⇧松江城下町(橋北地区)の Diorama

⇧大橋川に架かる松江大橋と周辺の Diorama、遠景左手に窺えるのは松江城

⇧松江城天守を借景とした枯山水(かれさんすい)による約百坪の日本庭園

(※1)小泉八雲(Lafcadio Hearn):ギリシャ生まれ、アイルランド育ちの随筆家・小説家、1890年(明治23年)来日、島根県尋常中学校の英語教師として赴任した松江市で日本人・小泉セツと結婚・帰化、セツから聞いた昔話を基に、『知られぬ日本の面影』『怪談』など多くの著書を執筆するとともに日本の伝統文化や風習を欧米に紹介

※参考文献

若槻禮次郎(自伝)『古風庵回顧録』、読売新聞社、1950年

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著者プロフィール

有田 仁(Jin Arita)

1966年(昭和・丙午)大阪府堺市生まれ。有田アセットマネジメント代表取締役。大阪工業大学大学院 知的財産研究科修了。NTT(日本電信電話) グループ・髙島屋等で勤務の傍ら、専攻分野(知的財産・国際標準化)の研究発表と、在日・米国関連団体(米国商工会議所・Cloud Security Alliance)等の活動に従事。研究論文に「自動運転システムにおけるクラウドネットワークの通信遅延条件(共著)」(日本知財学会 2016年)「クラウドセキュリティ技術分野の知的財産戦略に関する研究」(大阪工大院・紀要 2016年)等。

百舌鳥古墳群近傍に生を受け、外祖母の先祖は江戸初期より代々、出雲国・松江藩(松平家)に禄を食む。昭和改元時の宰相で重臣として昭和天皇を輔弼した若槻男爵は遠い姻戚。国際オリンピック委員会(IOC)委員で貴族院議員の岸清一博士は親戚筋。連載コラム「時論」では社会の諸相を週次で論じ、還暦を迎えた己(おのれ)の人生を総決算。日本(対欧米)の歴史観・伝統的価値観の視座で、平成・令和社会への違和感を問う。要介護5(Dementia )の母に五感で接し、当社海外渉外顧問の Wolf(脳神経学博士・心理学専攻)もこれに寄り沿う。その内助の功もあり、過去の歴史と現在の政治社会思想を扱う2026年春の上梓に向け、現下は取材と執筆の日々。座右の銘は「温故知新」「和魂洋才」「古今東西」。

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