【第14回】「大阪・梅田」地区再開発《其ノ二》―梅田3丁目計画「KITTE大阪/JPタワー大阪」―
※本稿の内容は筆者の個人的見解であり、筆者が所属する組織の公式見解を示すものではありません。
大阪市内で初蝉(はつぜみ)の声が聞かれた今週、北区梅田3丁目の「KITTE大阪/JPタワー大阪」(KITTE大阪:KITTE大阪|JPタワー大阪 (jptower-kitte-osaka.jp))(JPタワー大阪:JPタワー大阪 - 日本郵政不動産株式会社 (japanpost.jp))を訪れました。向学のため当社海外渉外顧問(無償)の Wolf(筆者内縁)を帯同しました。同物件は、西梅田地区再開発を推進する「梅田3丁目計画」の一環として、1874年(明治7年)開業の「初代大阪駅」跡地、また1939年(昭和14年)から建っていた「大阪中央郵便局(旧局舎)」の跡地でもある当地に建設され、2024年(令和6年)3月の竣工を経て今月31日の全館開業を控えています。また本年は「初代大阪駅」開業の年、1874年(明治7年)から150 年の節目にあたります。
同物件の事業主(不動産開発業者)には、「日本郵便株式会社(JP)」、「西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)」、「大阪ターミナルビル株式会社」、「株式会社JTB」が名を連ね、プロジェクトマネジメントを「日本郵政不動産株式会社」が担っています。商業施設の「KITTE大阪」は、同ブランド物件として「日本郵政不動産株式会社」が手掛ける全国で4ヶ所目(KITTE丸の内、KITTE博多、KITTE名古屋、近畿地方では初)となり、地下1階~6階に飲食・物販・ サービスの計107店舗が入居。「KITTE」は「切手」(stamp)に通じ、『「切手」を貼ると郵便として大切な方に想いが届くのと同じように、商品やサービスに「KITTE」という付加価値を加えることで、それらに込められた想いまでもきちんと届ける施設でありたい』(※1)との気持ちが込められています。
(※1)「KITTE丸の内」ウェブサイト、「KITTEのヒミツ9」(KITTEのヒミツ | KITTE | キッテ オフィシャルホームページ (jp-kitte.jp))
⇧「梅田阪急ビル スカイロビー」から望むJR大阪駅前~西梅田方面の全景、右手奥にみえる超高層ビルが「KITTE大阪/JPタワー大阪」、右手前に「大阪ターミナルビル/SOUTH GATE BUILDING」と「歩行者デッキ」、左手前は「阪神百貨店」
⇧建物外観の「縦格子」を基調とした意匠が、周辺(ダイヤモンド地区)に建つ「阪神百貨店」のそれと相似し、地区としての統一感も(筆者の印象)
⇧(上)地上部分は、「大阪ターミナルビル/SOUTH GATE BUILDING」(「大丸梅田店」、「HOTEL GRANVIA OSAKA」等)と「歩行者デッキ」で直結、(下)西梅田地下歩行者通路「GARDEN AVENUE」は、「OSAKA GARDEN CITY」(「HERBIS PLAZA」、「The Hilton Plaza West」等)における回遊に至便
⇧(上)「大阪キタ」ターミナル駅の新改札口「JR大阪駅西口」と直結、(左下)かつて賑わいをみせた、飲食店を中心とした専門店街「梅三小路」(うめさんこうじ)の跡地、(右下)同跡地近接地下1階に、新たに「大人のたまり場」を発想した「うめよこ」(UMENISHI YOKOCHO/梅西横丁)が開業予定
⇧「JPタワー大阪」29~38階に位置する「THE OSAKA STATION HOTEL」(大阪駅直結のホテル | THE OSAKA STATION HOTEL/大阪ステーションホテル【公式】 (osakastation-hotel.jp))は、「株式会社ジェイアール西日本ホテル開発」が運営、その名の通り1874年(明治7年)に開業した「初代大阪駅」の跡地に開業予定
⇧「JPタワー大阪」6階西側に位置する「SkyシアターMBS」(SkyシアターMBS (stm-mle.jp))は、演劇・ミュージカル・音楽・演芸などに対応可能な、自由度の高い舞台機構と最新設備を備えた1,289席を有する劇場で、「株式会社MBSライブエンターテインメント」が運営、またソフトウェア開発事業の「Sky株式会社」が同劇場の「施設命名権」を取得、2024年(令和6年)3月27日に先行開業
⇧「JPタワー大阪」1階に「大阪中央郵便局」(大阪中央郵便局(郵便窓口(切手・はがき・印紙・カタログ)、保険窓口(生命保険・損害保険手続など))|KITTE大阪|JPタワー大阪 (jptower-kitte-osaka.jp))および「ゆうちょ銀行大阪支店」が「大阪駅前第1ビル」地下1階から移転予定
⇧「JPタワー大阪」11~27階は、基準階貸室面積が約4,000平米(約1,200坪)におよぶ西日本最大級のオフィス空間、オフィスフロアは2023年(令和5年)11月より先行供用