【第36回】「大阪・中之島」地区再開発《其ノ二》―リーガロイヤルホテル大阪が新装開業/中之島5丁目地区の近況―
※本稿の内容は筆者の個人的見解であり、筆者が所属する組織の公式見解を示すものではありません。
⇩<参考>中之島5丁目地区(赤い点線の枠内)
師走(12月)を迎えた1日、大阪市北区中之島の「リーガロイヤルホテル大阪」(RIHGA Royal Hotel Osaka)歴史を尊重し、未来に向かう|リーガロイヤルホテル(大阪) Honoring our Past, Reaching for our Futureが、創業90周年を迎える節目の2025年(令和7年)を目前に新装開業しました。同ホテルは、前身である1935年(昭和10年)1月16日開業の「新大阪ホテル」以来、国賓・皇室をはじめ多くのお客を迎えてきました。日本を代表する建築家・吉田五十八(いそや)氏により日本の伝統美を取り入れた和洋折衷の文化融合。その遺産を尊重しながら、中之島の「水」や「川」との関係性を深めています。
大阪市は「中之島五丁目地区地区計画」について以下の目標を定めています。(中之島5丁目のまちづくり検討状況)01_03_minkanjigyousyanotorikumi_4.pdf(計画書)R060304tikukeikaku_02_keikakusyo.pdf(説明図)R060304tikukeikaku_04_setumeizu2.pdf
本地区は、古くから大阪の経済・文化・行政の諸活動の中心であり、堂島川と土佐堀川に挟まれた立地から「水都大阪」のシンボルゾーンとして、水と緑を生かしたまちづくりを推進するとともに、国際的な業務・文化・学術・交流拠点の形成をめざす中之島地区の一角に位置している。また、地区の交通利便性の更なる向上に資するなにわ筋線新駅の整備とともに、土地区画整理事業による都市基盤等の整備が行われており、今後、低未利用地の土地利用転換を進める地区である。本地区計画では、こうした立地特性や開発の機会を活かし、都市再生緊急整備地域の整備方針の目標にある「低未利用地の土地利用転換などによる業務・文化・交流中枢拠点の形成」に資するまちづくりの実現に向けて、国際競争力強化に資する多様な都市機能の集積を図るとともに、歩行者ネットワークの充実等による質の高い都市空間の創出をめざす。
また「土地利用の方針」として、以下の通り定めています。<(4)以下を省略>
国際競争力強化に資する多様な都市機能の集積や、歩行者ネットワークの充実等による質の高い都市空間の創出を図るため、土地利用の基本方針を次のように定める。
(1) A地区では、関西国際空港や新大阪駅等へのアクセスが可能ななにわ筋線新駅前の立地にふさわしい質の高い都市空間の創出や、国際競争力の強化やにぎわい創出に資する業務、商業、宿泊、居住又は情報・通信機能等の複合的な機能の導入を図る。<A地区:「Nakanoshima Qross」「大阪中之島美術館」等が所在>
(2) B地区では、既存の国際会議場施設など MICE 機能を活用するとともに、A地区との連携を図りながら、国際競争力の強化や国際交流拠点の形成に資する業務、商業、宿泊、居住又は医療機能等の複合的な機能の導入を図る。<B地区:「リーガロイヤルホテル大阪」「グランキューブ大阪」(大阪国際会議場)等が所在>
(3) C地区では、周辺環境に配慮・調和した教育機能の導入を図る。
⇧「リーガロイヤルホテル大阪」外観、背景には「グランキューブ大阪」(大阪国際会議場)、(写真右下)入口には「明治天皇聖躅碑」(大阪紙砂糖製造所址)
⇧(写真上)レセプション(フロント)正面壁に備えられた西陣織の屏風は、1688年(元禄元年)創業・京都の老舗『HOSOO/細尾』の作品、ロビーの床一面に敷かれた日本最大級の豪華絢爛な大緞通「万葉の錦」は同ホテルの歴史への敬意を表現、吉田五十八氏設計による艶やかな「鳥模様金蒔絵」が施された柱も継承、(写真下)荘厳な滝と小川の流れる「メインラウンジ」ではこの日、神前式の結婚式が挙式
⇧この日、館内は、早や豪華なクリスマス装飾に彩られ、当社海外渉外顧問(無償) Wolf (筆者内縁)の母国(ドイツ)への年末年始の帰省のため、新装なったレストラン「REMONE」にて壮行会を催しました。
⇧新装なった1階レストラン「REMONE」、終日豪華なビュッフェ等を楽しめる同店名は、Restaurant Mix Old & New それぞれの頭文字をとった造語
⇧ドイツの名窯「マイセン(MEISSEN)」ショップ、(写真左下)2025年(令和7年)の干支コレクション
⇧「リーガロイヤルホテル大阪」西隣の「グランキューブ大阪」(大阪国際会議場)
⇧(写真上)「堂島大橋南詰」(写真下)「堂島川」と中之島近傍